主食はてんぷら油

私の車はゴルフⅢです。


それも悪名高きディーゼル車であります。

「ディーゼル車はCO2の排出量がガソリン車より少なく環境に良い車だ」と言う記事をある雑誌で読んだのが、購入の動機でした。ところが東京都の石原知事の黒煙撒き散らしパフォーマンスで、一躍環境汚染の悪者になってしまいました。

走行距離も10万キロになりそうなので、そろそろ買い換えようと考えていた矢先の一昨年、救世主が現れました。須坂市が回収した天ぷら油の廃油をBDF(Bio Diesel Fuel)に精製する市民団体が活動を開始したのです。その情報を新聞で知り、すぐさま問い合わせし供給して頂くことになりました。


使用済み天ぷら油を精製したBDFです


ポリタンクに入れて配達してくれます

あれから二年たちました。黒煙の排出も少なく、CO2はカウントゼロ(植物が生長時に吸収した以上のCO2は排出しない)ですので大気中のCO2を増やすことはありません。最初の冬に若干トラブルがありましたが、部品交換後は快調です。
排気ガスは天ぷらの臭いがします。最近は車内でも天ぷらの臭いがかすかにしています。お腹のすいた時はこたえます。

ヨーロッパではディーゼル車が環境によいと言うことで、乗用車でも新車登録の40~50%がディーゼル車とのことです。ベンツも今年の春から日本市場にディーゼル車の投入を再開しました。

BDFはアルコールと苛性ソーダを触媒とし、グルセリンを除去して冬場の低温での油の粘度が高くなるのを防いでいます。ところがドイツでは天ぷらのカスなど取り除いただけの油を、直接使えるようにするキットが販売されているから驚きです。なんと、そのキットを個人輸入して改造した人が日本にもいらっしゃいます。

天ぷらの臭いを発散しながら走っている今日この頃です。