2月から取り掛かっていたバイクの前ホイールのお化粧直しがやっと完成した。リムの再メッキ、スポークの再メッキの失敗などあったが、何とかここまで漕ぎ着けた。結局、スポークは新品を購入。リムは残った錆びの進行を止めるケミカルで処置して使用した。
ハブのポリシュ完了。汚れと錆びで輝を失っていたハブが輝きを取り戻した。一番手間の掛かった作業であるが、磨きのノウハウも会得できた。
ベアリング圧入 。上からハブ、カラー、ベアリングである。後の部品は圧入の工具として使用したもの。実際の圧入はスポーク組の後に行った。単純作業だが一番難しい作業であった。打ち込み過ぎるとベアリングがガリってしまい、3度目でやっと出来た。失敗するとベアリングは再使用できない。2個ずつ不良となっていく。ベアリングは純正では無く、同じ型番のものをベアリング屋さんに取り寄せていただいた。値段は純正の1/3くらいで360円であった。不良ベアリングは振れ取り台として再利用できた。
スポークの仮組み。部品屋さんのオヤジさんから「最近ではスポーク組が出来ないバイク屋さんがいる。大丈夫かね」「自転車のホイールは何本か組んだので何とかなるとでしょう」と言ったが不安になった。下側のスポークを完成時のパターンに配置し針金で軽く留める。上対側のスポークを同じように組合せ、下側のスポークの上に置いていく。
リムをセットする。下側のスポークからリムに挿入し、ニップルをねじ山半分程度はめ込む。全てのスポークの挿入が完了したら、ニップルの頭をドライバーで半回転ずつねじ込み、軽くテンションが掛かる程度まで繰り返す。一気にねじ込まないことがコツである。均等にテンションが掛かったら今度はニップルレンチで半回転~1/4回転で小刻みに締め込んでいく。少しずつ均等に締めていくことが、振れ取りを楽にすることになる。
錆対策。錆が残っている所は錆びの進行を止めるケミカルを塗って処置をした。
振れ取り作業。実際の心棒を装着して、簡易振れ取り台にセットする。振れ取り台はブロックの上に不良ベアリングを2個テープで固定したものである。心棒を乗せるだけで固定でき、費用も数百円でできる。意外としっかり固定できる優れものである。
振れ取り台に固定した状態。思ったより精度が出ていた。縦、横振れとも2ミリ以内に収まっていた。最初に縦振れを矯正する。ダイアルゲージが無いので写真にはないが、リムに微かに触れるようにビンとか缶をセットし、リムに触れるところのニップルと前後のニップルを1/4回転ほど締め込む。リムを回転しながらこの作業を繰り返し、振れを取っていく。縦が終わったらリムの横に基準物を固定し、リムに触れる所の反対側のハブのフランジから来ているスポークを締め上げる。この作業を根気よく繰り返し振れを取っていく。思ったより簡単に終わった。所要時間40分くらいであった。
センター出し。センター出しをするうまい方法が思いつかなかったので、いきなり実車に装着して、ホークからリムまでの距離をノギスで測ったみた。前から見て左側29.3ミリ、右側30.0ミリ。意外とセンターが出ていた。手を加えると、縦、横振れも影響がでるので、誤差の範囲としOKとする。
ビフォアーANDアフターである。お化粧前の写真が無いので、予備のホイールと並べてみた。やっぱし輝いている。満足満足である。
タイヤ装着。大変な力仕事であった。タイヤが古いのでなお更スムーズにいかない。ビードクリーム、リムプロテクター、タイヤレバーを使い、全体重を掛けてやっとこ片側が入った。お腹の肉がこんなところで役に立つとは。
チューブ挿入。チューブには赤ちゃんに使うシッカロールを塗ってチューブの固着を防ぐ。自転車からのノウハウである。最近赤ちゃんには使用しないようである。
いきなりタイヤ装着完了。チューブ挿入後反対側のビードが何としても入らない。諦めて知り合いの整備士の工場に持ち込む。タイヤをはめる装置であっとい間に完了。5分も掛からない。人間の非力を痛感。
お化粧直しの最大の課題をまずクリアーできた。ホイールが無いことにはバイクも走らない。これでバイク走りを楽しみながら、バイクいじりもできることになった。多くのホームページの力を借りながら出来たことであり、感謝している。